ワインの葡萄品種について


 葡萄はお好きですか?甘い果汁たっぷりの巨峰、食べやすいデラウェア・・。どれもおいしいですね。では、巨峰やデラウェアでおいしいワインができるのでしょうか?

 葡萄の品種はアメリカ種とヨーロッパ種に大別されます。このうちワイン醸造用に適しているのは、ヨーロッパ種の葡萄で、赤ワイン用の「カベルネ・ソーヴィニヨン」「メルロー」「ピノ・ノワール」「サンジョベーゼ」や、白ワイン用の「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」「リースリング」などがあります。一方アメリカ種の葡萄は主に生食用で、巨峰やデラウェア、コンコード、ナイヤガラ等があります。アメリカ種の葡萄のワインもありますが、独特の香りがあるため、人により好き嫌いが大きく別れるでしょう。


 
写真
カベルネ・ソーヴィニヨン種

 フランスのボルドー地方(メドック地区)の代表的品種ですが、現在では世界中で栽培されている高級品種です。非常に香り高く、味わいは力強くてなめらかなタンニンを持ち、熟成により本領を発揮します。

 ボルドーのメドック地区では、この品種を主とし、後述のメルローを混醸して赤ワインを造っています。その他、最近のセパージュワイン(品種別ワイン)人気の高まりで、カベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインも、世界中で造られています。

シャトー・オー・カントループ・コレクシオン
カベルネ・ソーヴィニヨン種主体のフルボディー

 

メルロー種

 フランスのボルドー地方(サンテミリオン地区・ポムロル地区)の主要品種です。これらの地区ではメドック地区とは逆に、メルローを主品種にカベルネ・ソーヴィニヨンを混醸して赤ワインを造ります。

 カベルネよりややソフトで、まろやかでコクのあるタイプのワインになります。この葡萄も世界的に人気が高く、世界中で栽培されています。

写真
シャトー・ド・メゾン・ヌヴ
メルロー主体。ワインづくりの伝統と情熱が伝わってくるような素晴らしいワイン。

 
写真
ピノ・ノワール種

 フランスのブルゴーニュ地方の葡萄で、有名な「ロマネ・コンティ」はこの葡萄で出来ています。カベルネと並ぶ、高級品種です。カベルネほどのタンニンはありませんが、若いうちは素晴らしくフルーティーな香りを持ち、熟成されるとキノコのような香りも出てきます。良いクラスのフルボディになると優雅ながら力強さもあります。

 味わいとしては、酸味がやや強い傾向があります。ボルドーワインは「ワインの女王」と言われますが、個人的にはピノ・ノワール種のブルゴーニュワインの方に女性らしいエレガントさを感じます。他の地域では、アメリカのオレゴン産のものが注目されています。

ドメーヌ・グロ フレール・エ・フィス ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
口に入れた瞬間の清々しい甘酸っぱさとフルーティーさにピノ・ノワールの特徴が現れています。

 

ガメイ種

 販売時期にはニュースにも登場するワイン、といえば「ボージョレー・ヌーヴォー」。そうです。ガメイはその原料葡萄なのです。フランスのブルゴーニュ地方に位置するボジョレー地区で主に栽培されています。

 果実味に富み、軽く酸味のあるフルーティーなタイプが多く、一般的には熟成を待たずに飲むのに適しています。しかし、クリュ・ボージョレと呼ばれる村名ワイン(ムーラン・ナ・ヴァン、サンタ・ムール、ジュリエナ等の10村)の中には、十分なボディを持ち熟成により品質が向上するものもあります。

 
写真
シャルル・ラ・ローズ ボージョレー
ラズベリーのようなフレッシュな果実香、渋味が少なく、心地よい酸 味が特徴の、ご存知ボージョレー。飲み易いワインの定番です。

 
写真
シラー種

 フランスのコート・デュ・ローヌ地方や、南仏で多く栽培されています。コクがあり、タンニンが豊富で力強いタイプになります。また、濃い色合いも特徴で、骨太タイプと言えます。この葡萄を使っている有名なワインといえば「エルミタージュ」がありますが、ヴァン・ド・ペイにもシラー100%のお手頃な価格のものもたくさんあります。

 また、オーストラリアではシラーズと呼ばれ主要品種の一つになっており、他の品種とブレンドしたワインが多くあります。

シャトー・ド・キャピトゥ・ラ・クラップ・シラー
南仏のシラーに時々見受けられる大味な印象は無く、エレガントさも感じられる。

 

サンジョベーゼ種

 イタリアワインで最もポピュラーなワインと言える「キャンティ」の主要品種です。「キャンティ」や、「サンジョベーゼ・ディ・トスカーナ」等は明るいルビー色で果実味が豊か、穏やかな酸味、程よい渋味が軽やかに調和するワインになります。

 一方「ヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノ」や「ブルネロ・ディ・モンタルチーノ」等は、よりスパイス香があり複雑な味わいを楽しめるタイプです。  

 
写真
ファルネーゼ モンテプルチャーノ・ダブルッツオ カステロ・ヴェッキオ
「うまい!安い!」のイタリアワインの典型。

白ワイン用の葡萄
写真
ソーヴィニヨン・ブラン種

 フランスのロワール地方の一部や、ボルドー地方の品種です。産地により香りが大きく違い、北ではハーブのような清々しさやレモンやグレープフルーツ等の柑橘系果実を思わせる香りとなりますが、南ではトロピカルフルーツを思わせる甘い香りになります。味わいはすっきりした酸味が特徴ですが、産地によっては、酸味が穏やかめでほんのりした甘味を感じる場合もあります。(暖かい産地の場合に多い)

 フランス産では「プイィ・フュメ」「サンセール」といったワインが代表的です。カリフォルニアではフュメ・ブランと呼ばれることもあります。  

ジャン・クロード・ダグノー プイィ・フュメ
平均樹齢30年の良く選別されたソーヴィニヨン・ブランから造られるプイィフュメ。

 

シャルドネ種

 ブルゴーニュの銘醸白ワインの原料葡萄として有名。また、シャンパンの原料葡萄3種のうちの一つでもあります。特徴的な香りがないのが特徴、というと身もふたもないのですが、強いて言うなら、花の香り。また、樽発酵や樽熟成のワインの場合ははちみつやドライフルーツのような甘い香り、又、ナッツやトーストのような香ばしい香りも出てきます。味わいは、シャブリに代表される活き活きとした酸味の辛口タイプから、ムルソーのようにまろやかで濃厚なタイプまで様々です。  

 
写真
ドメーヌ・グロ・フレール・エ・フィス・ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ
シャブリに代表される、「爽やかなシャルドネ」タイプです。柑橘系フルーツや優しい花の香りを連想させるアロマ。

 
写真
リースリング種

 ドイツを代表する葡萄ですが、フランスのアルザス地方のものも有名です。比較的、冷涼な土地での栽培が成功します。花や様々なフルーツの甘くて華やかな特徴的な香り、また育った土壌によってはミネラル(鉱物、ミシン油の匂いと表される事もある)の香りを持ちます。印象的な酸味がきれいに出る、繊細で非常にエレガントなワインになることが多い品種です。  

フリードリッヒ・ウィルヘルム・ギムナジウム・グラーヒャー・ドムプロブスト・カビネット
ラインラント・プファルツ州品評会金賞受賞、ワインを飲み慣れない方にもお薦め。
 


ワインは葡萄品種による酒質の特徴が割合出やすい為、利き酒もしやすいと言えますが、同じ品種で造っても、気候や土壌、醸造方法や熟成方法など様々な要素の組み合わせによって味わいは微妙に変わってきます。そこが、ワインの難しくも楽しいところでしょう。

葡萄品種によるワインの特徴を知ることで、ワイン購入の際の参考になりますし、飲んでいるワインがその品種の特徴の良く出たものなのか、そうでないのかも解るようになります。

葡萄品種を知ることはワインをより深く楽しむ為の第一歩。ワインを飲むのは好きだけれど、あまり難しい勉強はしたくないとお考えのあなたも、これさえ知れば、今よりワインが楽しめる様になりますよ。

 




戻る

Trademark and Copyright,2006,Liquor shop SANOYA.
サノヤ酒店 電子決済のスマッシュ