エルコレ25歳、アンジェラ20歳の時に、何もないところからワイナリーを設立 | |
日本でも酒蔵を経営している人の多くは、酒蔵の家系に生まれてきた人が大半。 ワイナリー「ヴェレノージ」は1984年、エルコレとアンジェラの夫婦がイタリア・マルケ州に起業したワイナリーです。
夫のエルコレの実家は食品関係の会社。妻のアンジェラは靴屋の娘。それぞれの両親は家業を継いでくれることを期待していました。しかし親の期待に反します。 |
左の方が社長のアンジェラ、右が夫のエルコレ。 |
二人は結婚した直後の1984年、ワイナリー「ヴ ェレノージ」を設立しました。 最初は僅か9haの畑からスタート
最初は僅か9haの畑からスタートしました。
ワイン造りを始めた当初は本当に大変だったそうです。
もちろんブドウ栽培や醸造の知識もないため、勉強から始めなくてはいけません。昼間は畑とセラーで働き、夜は懸命にワイン造りの勉強をしました。 今では160haの自家畑を所有。その広さは「東京ディズニーランドが3つ以上」収まる広さ! それ以外にも賃貸契約の畑もあります。 |
高評価ワインを生むヴェレノージの畑 マルケ州はイタリア半島中部に位置します。西はアペニン山脈、東はアドリア海に挟まれる、南北に延びる州の約70%が丘陵地帯。 30%が山岳地帯で、平野部はほとんどありません。
ヴェレノージの畑も、全て斜面に位置しています。日中はアドリア海からの冷たい海風が葡萄畑を吹き抜け、 日当たりがよく葡萄を湿気から守ります。 雨が降っても葡萄を乾かし湿気から守ります。
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エントリークラスからトップキュヴェまで全てのワインに同じ労力をかける。 | |
ロッジョ・デル・フィラーレが 12年連続で最高評価トレ・ビッキエーリを獲得。 ベルリン国際ワインコンペティション 2019では「 Italian winery of the year」 に 。 2020では「 Italian white wine winery of the year」に選出。 ヴェレノージのワインがここまで広く受け入れられた背景には、彼らの哲学があります。 それは 、生産量が増えてもエントリー クラスからトップ・キュヴェまで全てのワインに同じ姿勢で向き合い、同じ労力をかけ 、品質の向上に目を傾けていることです。 |
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マルケのワインの発展に大きく貢献してきた夫妻。そして社長のアンジェラは 、 アスコリ・ピチェーノの生産者協会の会長を務めるなど活躍の幅を広めています。 フード&ビバレッジ誌やガンベロ・ロッソ誌で表紙を飾るなど、様々な場面でその活躍が紹介されています。アンジェラの故郷への愛と貢献は尽きることなく、ワイン造りを通してこれからも続いていくことでしょう。 |
ワイナリーに併設されているワインショップ。テイスティングも可能とのこと。(要予約)
ワイナリーの隣にあるトレッビアーノの畑。
中央のアンジェラ社長とその娘と息子さん。
親の家業を継がず家を出たアンジェラ・エルコレ夫妻に対し、その子ども達は家業である親のワイナリーで働いている。
マルケ州はアドリア海に面するため港が多い地域。豊富な海の幸が多い。
しかし、海の幸だけではなく山の幸も多い。
写真はマルケを代表する郷土料理 オリーブの中に肉を詰めて揚げた「オリーベ アスコラーネ」。